はじめてのお道具シリーズ~無駄なものはいらない 第5回『お箸』
いつか上手に持てるようになるだろうと思っていませんか?
スプーン、鉛筆もそうですが、間違った持ち方は意識的に正しい持ち方にしないと直すことは難しいようです。
日本人は、箸に始まり、箸に終わる民族です。生まれて間もなく、お食い初めでお箸を使い、その後は毎日の食事に使い最後に人生を全うし、火葬後のお骨上げの時に遺骨をお箸で骨壷に入れる。お供え物のご飯にはお箸を立てて供養をします。
古来、日本では、唾液がつくお箸には、使った人の魂が宿ると信じられていました。
お箸は自分の分身であり、神様とつなぐ役割があるものだから、一人ひとりに自分専用のお箸を使うようになったと言われています。
また、お箸のみで食事をするスタイルは日本独自のものです。中華料理はレンゲを韓国料理も金属製のスプーンをお箸と共に用意されます。日本はただ一つの「完全箸食文化圏」です。
普段何気なく使っているお箸ですが、使い初めのときに、正しく美しい持ち方ができるようにしてあげたいですね。
正しい持ち方は、家族や周りの人と気持ちよく食事をすることにつながります。
また正しい持ち方を身に付ければいかに物をはさみやすく、合理的な持ち方であるか実感できると思います。
ぜひ、楽しみながら練習してくださいね。