第8回 歯ブラシ『はじめてのお道具シリーズ』~無駄なものはいらない 

『はじめてのお道具シリーズ』~無駄なものはいらない 第8回 歯ブラシ

 

こんにちは。

歯科衛生士の仕事をして現在も歯科医院で勤めておりますharueと申します。

今回「はじめてのお道具シリーズ」として歯ブラシを取り上げていただけるとのことでとてもうれしく思っております。はじめてのお道具として歯ブラシを取り上げていただけるなんて!!

本当に感無量です。

わたしのちょっと知っておくと良いと思われるこぼれ話にしばしのあいだおつき合いいただけますと幸いです。

 

お子さんに仕上げ磨きをしてあげるための歯ブラシ…色々ありますよねぇ。

大きさも形も、なんなら前歯用、奥歯用まであったりして…なんだかなにを選んでよいやら…

子供さんはもちろん!!自分の大好きなキャラクターの歯ブラシがいいのではないでしょうか??

ドラッグストアーにお買い物にいくとこれがいい!とかいうお子さんの声もありつつ…笑笑

歯ブラシの毛の硬さ…やわらかい方が子供さんを磨いてあげるので歯ぐきに当たったりしても大丈夫だとか、硬めの歯ブラシで噛み合わせのしわの部分をしっかり歯ブラシ!!など考え出すとどないしたらええのん?!?!などと思われたことはないでしょうか??

 

わたしなりにお答えさせていただきますと…

仕上げ磨きの歯ブラシだけはできれば歯科医院で販売されているものを。とお話しさせていただきたいです。

 

なぜかといいますと歯ブラシの毛って磨け方…つまり清掃性が一般的にドラッグストアなどに売られているものよりもそれだけで高いのです。

なぜかと言いますと…歯科医院で売られている歯ブラシは歯科医院専売用と書かれています。

これは大人用の歯ブラシも同じで…

まだ若かった頃にこれを歯科材料屋さんにきいてみたところ毛先の加工の仕方や毛の弾力が同じように見える商品でも違うんです!と教えてもらったことがあるんです。

これだけで清掃性が高まれば使う価値はあると思います!

お値段も1本200円前後出せばいいものと出会えると思います。

歯科医院専売用でも歯ブラシのヘッドの部分の大きさはばらつきがあります。

大きなものはさけましょう。

歯ブラシの箱に書いてある月齢や年齢よりも大切なのは実物です。

小さめの方が良いと思います。

理由は簡単でお子さんの小さなお口の中で小回りがききやすいこと、お口の中を傷つけないことのふたつです。

わたしはドラッグストアで販売されている歯ブラシをあまりみたことがないので、また全て使ったことがないのでわからないのですが…わたしが歯科医院で販売しているものでおすすめできるなぁと思うのは

もちろんいろいろあるのですが…今日はライオンDENT EX kodomo14をおすすめしてみようかなと思います。

 


こちらの歯ブラシは仕上げ磨き用なので他のものとなにが違うかと言うと持ち手の部分が長いです。

子供さんのお口の奥までしっかりと磨きやすく、しっかりと奥まで届きます。

ヘッドの大きさもこれくらいが磨きやすいかなと思います。

未就学年代くらいのお子さんの歯ブラシはこの歯ブラシくらいの大きさが一般的にも販売されてるのかなぁと思います。

毛の硬さや弾力も歯茎を傷めず、清掃効率を求められるものなのじゃないかなぁと実際使って思います。

歯科医院で歯ブラシ指導をしているとネイルをしておられるお母さんをよくお見かけします。持ち手の短い普通の子供用の歯ブラシでも良いと思うのですが持ちにくいし磨きにくそうなのでおしゃれなママさん達にもおすすめです!

歯ブラシの柄が長いので絶対に!絶対に!お子さんには渡さないでください。喉をついてしまう残念な事故もあることを知っておいてほしいです。

 

歯ブラシは必ず座って使いましょう。

お子さんが使う歯ブラシと仕上げ磨き用の歯ブラシは分けましょう!

お子さんに歯ブラシを渡してしまうとたいてい噛んでしまって毛がぐちゃぐちゃになってしまいます。そんな歯ブラシではしっかり汚れを落とすことが出来ないので…

お子さんに渡す用にお子さんの大好きなキャラクターの歯ブラシだとお子さんが歯ブラシするテンションあがりそうですね♪

 

はじめてのお道具シリーズでのお話なのに…怒られてしまいますが歯ブラシの質よりも歯ブラシに関してはもう少し大切なものがあります。

それはテクニックです。

歯ブラシの仕方なのです。

歯ブラシの仕方で仕上げ磨きは劇的に変わります!!!!!!!

すでにお子さんのお口の中に虫歯があると言う方…歯ブラシの仕方でもう虫歯をこれ以上作らないことが可能です!

もちろん歯ブラシのコツさえ知っていればお子さんの歯を虫歯にすることなく過ごせるのです。

歯ブラシで磨いてほしいところは基本的に大人の歯と乳歯とほぼ変わらないのですが…歯ブラシの仕方をみなさん歯科医院で習ったことはありますか??

みなさんが毎日磨いておられるところと私たち歯科衛生士がお話しさせていただく磨いてほしいところは微妙に違うことが多々あります。

商売目的ではなく笑笑

ぜひぜひ歯医者さんに検診がてら歯ブラシの仕方教えてほしい!って伝えてみてください。

これにはもう一つ目的があって…

お子さんが虫歯になった時、お子さんが口のあたりをぶつけた時などに歯医者さんに来られることが大半です。

虫歯になっていれば来たこともないところで歯医者特有の薬品の匂いもあり、タービンの音が鳴り響き…お子さんはベッドに寝かされ、上から今あったばかりのドクターたちにのぞきこまれるのです。……言葉にするとこんなに恐いことを子供さんは体験するのです。泣き叫ばずにいられないのはとてもとても納得です。治療に苦痛は伴いませんとはわたしは口が裂けても言えません。

ケガをしてこられたときも同じです。痛い時にそんなふうにのぞきこまれると恐いし、痛いし……

なのでいつもおうちでしている歯ブラシをママやパパも交えて楽しくコツや仕上げ磨きのやりやすい方法なんかをお話しできればみんながハッピーかなと。

いやなところには間違い無いかもしれないですが笑笑

恐いところじゃないと少しだけ教えてあげてほしいのです。

いつもはおうちで仕上げ磨きいやだぁぁってぐずる子も外ではちょっとおませちゃんになって上手にやってくれたり…なんて言うこともあります。笑笑

仕上げ磨きのコツをママさんやパパさんに知っていただくことでいやだぁぁっていうお子さんの仕上げ磨きされる苦痛を少しでも軽減できるかも。

そして、お子さんが小さなうちに仕上げ磨きをマスターすれば…お子さんに仕上げ磨きが必要じゃない年齢になってもお子さんがとっても歯ブラシ上手な子に育っちゃいます。

 

歯ブラシでみなさんがハッピーになりますように。

長々とお付き合いいただきましてありがとうございました。