『はじめてのお道具シリーズ』~無駄なものはいらない
「お箸について」番外編
大人でも正しい持ち方ができていない人もときどき見かけます。
韓ドラを見ていると、 美しい女優さんが親指を上に向けてお箸を持っているのが気になっ て仕方ない私です。
他国では『正しい持ち方』は無くて、 それに対する意識が違うようです。
(日本と他国では箸の種類が違うせいかもしれません)
箸の歴史には諸説あると思いますが、
日本人は「魏志倭人伝(ぎしわじんでん・紀元後3世紀末)」 手掴みで食事をしていたことが記されています。
古事記(こじき・712年)や「日本書紀(にほんしょき・ 720年)」では神代(かみよ・神の時代という意味) の頃から箸は存在したという記述がありますが、 祭祀や儀式の際には箸を使い、 普段は手掴みで食事をしていたようです。
日本人が普段の生活で箸を使うようになったのは聖徳太子がきっか けだそうです。
607年に遣隋使として派遣された小野妹子たちが、随( 現在の中国)から箸と匙(さじ・スプーンのこと) のセットを持ち帰ったことに始まります。
その箸を聖徳太子が朝廷の儀式や食事に取り入れ、 身分の高い人たちは普段の生活で箸を使うようになったそうです。
そして平安時代(794年〜1185年) ごろから庶民が箸を持つようになったといわれています。
江戸時代の浮世絵では、交差や握り持ちも普通に描かれています。
その後、大正頃に正しい持ち方というものが出来上がったのでは? と考えられるようです。
箸の持ち方には色々な意見があるようですが、 正しい持ち方には美しさがあり、 無駄な動きが無いというところではないかと思います。
毎日使うお箸、 お箸の国の人として子どもたちにも伝えていきたいと思います。